チベット高原万華鏡 生業文化の古今の記録を地図化する モザイク柄のヘッダ画像

チベット高原万華鏡テキストDB

「チベット高原万華鏡テキストDB」では、フィールド調査の記録や文献資料に記録された牧畜や農耕といった生業にかかわるテキストを引用し、日本語以外の場合は翻訳も添え、「搾乳と乳加工」「糞」「食文化」「服飾文化」などのカテゴリータグをつけて集積しています。地図上にはプロットできない情報を含め、民族誌や旅行記、史資料の中にバラバラに存在していた生業にかかわる情報を検索可能な形で統合して見える形にすることで、新たな研究を生みだすことを目指しています。

なお、本DBは進行中のプロジェクトであり、引用や翻訳に間違いが含まれている可能性があることにご留意ください。ご利用される場合は、必ず原典を確認してご利用いただければ幸いです。問題があれば、 「チベット高原万華鏡」とはに示したお問い合わせ先にご連絡いただければ幸いです。また、論文、著書などで利用される場合は、本DBを利用したことに言及いただければ幸いです。

「チベット高原万華鏡テキストDB」の使い方
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1
搾乳と乳加工
飼い主はまたしてもおいらの鼻筋や角、背筋にバターで飾ってくれ、
2
家畜の名称
またヤクまたはディと、牛との一代雑種のうち、牡をゾポ、牝をゾモという
3
搾乳と乳加工
その怨霊の胸には大きなおっぱいが二つあったそうです
4
植物と動物
チベットからの輸出品をあげると、まず、様々な鹿の角。これは古いのが落ちて、新しく生えてきた柔らかめのものが最高級品である。この角は中国で不老長寿の薬として珍重されている。
5
植物と動物
麝香鹿の麝香嚢と熊の肝は薬として極めて需要が多い。
6
植物と動物
需要が多い点では鹿の睾丸も同じだが、これは媚薬として用いられている。
7
植物と動物
鹿の腱は薬として貴重品扱いされているし、鹿の胎児はつわりどめの薬として非常に高い値をつけている。
8
家畜の個体管理
おいらはツァンパで腹がくちくなると、草を食べにいく気も失せちまったし
9
家畜の名称
おいらのきょうだい友人の角なしの黒(ナクトマ)も角なしの白(カルトマ)も角なしの茶(ギャトマ)も、他にも……
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その他
おい、犬ども! 人間は腸詰めを、犬はモツ汁をのうのうと食えると思うな。今に吊るしあげてやる
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搾乳と乳加工
そこでナナム妃も乳房に勝手に(乳が)出る薬を塗って、乳が出てくるようにして、大臣たちに見せたところ
12
搾乳と乳加工
上り斜面にある丈の短い草の生えた盆地で花がたくさん咲いているところに荷をおろしてお茶を沸かそうと思ったところ、サムドン医師が攪乳器を上下させたかのような状況で?(V ba lta bu'i rkyen gyis)気づいたときにはいつもたいてい出来上がっているのです。
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搾乳と乳加工
ショムドン(搾乳桶?)の中の乳を小さな鍋の中に出してすぐに沸かしなさい
14
放牧作業
ヤク群を追う連中は、ドウグル(蒙古語)と呼ばれる石投げ用のひもを巧みに使用する。ひもの一端の輪に中指を通し皮の部分に石をはさみ、ひもの他の一端を親指と人さし指ではさみ、グルグル振り回しねらいをつけてパッと放す。青海蒙古人、タンガット、ホル、ゴロク族などは子供時代から練習しているので非常にうまい。ほとんど百発百中である。ヤクを追う時は角をねらう。水の好きなヤクが川の中へ入って動こうとしない時、石が角に当たるとカーンと澄んだ音がして、ヤクは頭を振りながら、おおあわてで走り出す。
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糞
柔らかくほぐした馬糞の上に火のついたモグサをおいて消炭で囲み(消炭がなくなってからは獣糞(アルガリ))、ホーログ(チベット語ではプパ)と呼ばれるふいご(山羊の皮袋に鉄筒をつけたもの)で火をおこす。
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搾乳と乳加工
バターを作るのは女の仕事であるが、内蒙古とちがってここでは牛乳を攪拌して作る(内蒙古では乳皮ズウフェイまたはウルムから作られる)。高さ一メートルくらいのオケに牛乳を入れて先端に板片のついた棒で攪拌する。突きおろすごとに長く尾を引くかけ声で一、二、三と数を数える。夏なら三百回くらい、冬なら五、六百回(温度を上げるためお湯を入れる)攪拌すれば牛乳の表面が一面あわだってバターが分離して表面に浮き上がる。牛乳をミキサーにかけるとバターができるのと同じである。バターを取った残りの牛乳(アイラク)は、そのまま飲んでもうまいが、普通これを煮て粉チーズを作る。
17
搾乳と乳加工
移動する時、牛乳をやかん、オケなどに入れ、密封してラクダの荷物にくくりつけておいて、目的地についてからふたを取って見ると、牛乳の中に丸いバターの塊が浮いている。
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家畜の個体管理
牛群約三百頭、その半数はヤク、残りは牛とハイナク(牛とヤクの混血)が半々くらい。牛乳の脂肪分が一番多いのはハイナクで、次いでヤク、牛の順となる。冬になると乳牛以外は山間に放牧され、来春まで集められない。
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経済活動
タンガット人の黒いテントが見えたので立ち寄って羊一匹を買い銀貨五枚を支払う。
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住文化
タンガット人の黒いテントはヤクの毛で織ったホームスパンでできていて、ちょうどクモが手を広げたように見える。これをバナガという。柱は入口と奥に一本ずつ、天井に横に一本、中央に泥造りの炉、テントの屋根の端を引っ張った多くのひもを棒で突っ張ってある。
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