チベット高原万華鏡
生業文化の古今の記録を地図化する
チベット高原万華鏡テキストDB
「チベット高原万華鏡テキストDB」では、フィールド調査の記録や文献資料に記録された牧畜や農耕といった生業にかかわるテキストを引用し、日本語以外の場合は翻訳も添え、「搾乳と乳加工」「糞」「食文化」「服飾文化」などのカテゴリータグをつけて集積しています。地図上にはプロットできない情報を含め、民族誌や旅行記、史資料の中にバラバラに存在していた生業にかかわる情報を検索可能な形で統合して見える形にすることで、新たな研究を生みだすことを目指しています。
なお、本DBは進行中のプロジェクトであり、引用や翻訳に間違いが含まれている可能性があることにご留意ください。ご利用される場合は、必ず原典を確認してご利用いただければ幸いです。問題があれば、 「チベット高原万華鏡」とはに示したお問い合わせ先にご連絡いただければ幸いです。また、論文、著書などで利用される場合は、本DBを利用したことに言及いただければ幸いです。
「チベット高原万華鏡テキストDB」の使い方
- セレクトボックスから選択することで、カテゴリー別に絞り込むことができます。カテゴリーは地図版よりも多く、31種用意しています。チベット牧畜文化辞典 のカテゴリーに「農業」、「ことわざ」、「その他」を加えたものです。
- フリーワード検索にも対応しています。引用テキスト(原文・翻訳とも)も検索可能です。複数のキーワードを入れると、1件の中にそれらの全てを含むデータを検索します。
- 右端の「詳細」ボタンを押すと、出典や原文などの詳細情報が現れます。
- 引用した原著テキストが日本語以外の場合、日本語訳と原文を両方提示しています。
2381
(チーズの一種)アピン(a ping)の作り方は前述の(キュルロクの作り方と)おおよそ同じだが、よく引っぱったり捏ねたりする必要はなく、パンのように成形して作る。これはホエーに戻して発酵させることをしないので、さほど酸味がない。切って生のまま食べてもよいし、溶かしバターに入れて食べてもよい、特別な乳製品である。
2382
干しプンテュー(bon thud skam po)は、バターミルクの加熱の仕方や、手で成形するやり方はアピン(a ping)と同じだが、形はパンのように、指二本分ほどの厚さにしたものをたくさん作り、かまどの煙にさらして乾燥させたものである。お茶に浸したり、あるいは細かく割って火で温めて食べることもある。
2383
プンテュー・ルンバ(bon thud rlon pa)を長期保存する方法としては、上述の方法でできたてのプンテューを清潔な素焼きの壺や木の桶などに集め、味を長期間保つために酸乳とホエーを注ぐ。空気に触れ(rlung rgyu)て腐ることがないように、ホエーで練った小麦粉で密閉の上、日光にも空気にも当たらない場所に保管する。冬や春などの乳製品が少ない時期に取り出して食べると、できたてのプンテューとほぼ同じような味を楽しむことができる。注意すべきこととしては、取り出したあとは再度よく密閉しなければならないということである。空気に触れると容易に腐ってしまう。これはミニャク・ポロク(mi nyag pho log)をつくる際の主要な材料でもある。