チベット高原万華鏡 生業文化の古今の記録を地図化する モザイク柄のヘッダ画像

チベット高原万華鏡テキストDB

「チベット高原万華鏡テキストDB」では、フィールド調査の記録や文献資料に記録された牧畜や農耕といった生業にかかわるテキストを引用し、日本語以外の場合は翻訳も添え、「搾乳と乳加工」「糞」「食文化」「服飾文化」などのカテゴリータグをつけて集積しています。地図上にはプロットできない情報を含め、民族誌や旅行記、史資料の中にバラバラに存在していた生業にかかわる情報を検索可能な形で統合して見える形にすることで、新たな研究を生みだすことを目指しています。

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「チベット高原万華鏡テキストDB」の使い方
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搾乳と乳加工
加查県のチベット人は、一般的に木製の桶を制作・使用しています。水を運ぶためのバケツは「qiudong」と呼ばれ、高さ100cmちょっと、直径30cm近くある大きなものです。バター筒は「xue-dong」と呼ばれ、水を運ぶためのバケツと同じ大きさで、バターを抽出するための撹拌器「jia-luo」が付く。  (中略)  筒に木材は赤松でなければならない。この木材は節がなく、特に朗县や米林の赤松は筒の材料として適す。
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搾乳と乳加工
(4)酥油    バターはチベット語で「ma」と呼ばれる。バターは、チベット人にとって欠かせない日常食である。バターは牛乳やヤギの乳から抽出されるもので、牛乳を少し温めて、高さ1メートル、直径20センチほどの木製の大きな筒に入れて、上下撹拌し,これを数百回おこなうと脂肪分と水分が分離する。上に浮いてきたもの黄色ものを捏ねて塊にして革袋にいれ,塊とバターになる。1970年代以降はバターを作るためにセパレーターが徐々に使われるようになる。
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日常の行為と道具
(4)酥油桶    バター筒には2種類あり、一つは「xue dong mo」と呼ばれるバターを抽出するための筒で、高さ1m直径0.3m程度のものが一般的で、牧畜地域では一般的なバター生産用の筒である。もう一つは、チベット語で「jia dong mo」と呼ばれる日常的な家庭用の筒で、高さ1.2m、直径0.1m程度のもの。筒の内部を撹拌するものを”jia la”と呼ぶ。【中略,他の文献のコピー】バター筒の材料となる木材は一般的に赤松で、琼结県では生産されておらず、山南地区やラサなどで購入する。1970年代以降、人々は電気式のセパレータを使用するようになった。
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搾乳と乳加工
(1)乳製品    主な乳製品はバター、ヨーグルト、チーズであるが,チベットの人々が好んで食べるのバターであるが、これはヤクやウシ,ヒツジの乳から抽出される。新鮮なミルク4kgから約0.5kgのバターが取れる。 バターは,お茶に混ぜてバター茶にしたり、ツァンパなどに混ぜて食べる。バターは、清潔な容器に新鮮なミルクを入れて、添加物を一切使わずに自然発酵させ、専用の撹拌容器で撹拌して抽出される。バターの撹拌容器には2種類あり、一つは木製の縦型筒で、バター茶を作るための容器と同じ形をしているが、サイズは大きく、チベット語で「dong mu」と呼ばれる。木製筒の中には、チベット語で"dong jia"と呼ばれる丸い木の板が付いていて、ミルクを入れてdongjiaを上下させることが撹拌できる。もう一つは、長くて丸い形をした陶器の容器で、容量は木製の筒よりも小さく、口は上を向いていて、取っ手があり、陶器の容器は約10cmの高さのマットの上に水平に置かれていて、人は座ってハンドルを握って振ることができる。
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屠畜・解体
秋になると、牧夫たちは屠殺をおこなう。亜東県の牧夫にとって、草を食べて肥え太る前の春や夏に牛や羊を屠殺することはタブーである。しかし、種オスは通常、春に子牛が生まれるときに屠殺される。これは、この時期の種畜は雌と交尾しないためである。牧畜民はよく「子が生まれ、父親が死ぬ」と言う。
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搾乳と乳加工
ヨーグルトには2種類あり、ひとつはチベット語でタルショと呼ばれ、バターを取りだしたあと残ったミルク(バターミルク)から作られる。もうひとつはチベット語でオショと呼ばれ、バターを取りだしていないミルク(全乳)から作られる。ヨーグルトは牛乳を糖化させたもので、栄養価が高く、消化しやすいので、お年寄りや子供にも適する。チーズは、バターを抽出した際の残りを煮て水分を蒸発させたものである。チーズは平たい形や角形に成形してもよい。ミルクを煮沸すると、膜ができることがあるが、チベット語でこれを「ララ」と呼ぶ。ミルクの膜は湯葉のようなもので、美味しくて栄養価も高い。
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搾乳と乳加工
バターは家畜のミルクから抽出された脂肪分で、チベット語ではマーと呼ばれ、チベット人の日常生活に欠かせない副食である。バターのほとんどは女性が作る。ミルクを特別な木製の桶(攪乳器)に注ぎ、激しく上下に動かし、脂肪分が水分から分離して浮いてくるまで何百回も攪拌する。黄色の脂肪の層をすくい上げ、手で軽くたたいてボール状にし、水分を切り、冷ましたものがバターである。バターは栄養価が高い。小麦粉の生地で作る揚げ菓子用の揚げ油にしたり、チャンやアラクとともに加熱して、優れた強壮剤の飲み物を作ることもある。牧畜地区のチベット人は、高地ゆえの寒さから野菜を育てることができないため、牛や羊の肉の他には、バターからカロリーを摂取するのである。
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搾乳と乳加工
ヨーグルトはパシュー県のチベット語ではショ(シュ)といい、日常生活でよく食べられている。作り方は、新鮮なミルクを鍋に注ぎ沸騰させ、容器に注ぐ。ミルクの温度が下がるのを待ってスターターを加え、適度に温かい場所に置く。数時間で、ミルクは柔らかい豆花状に固まる。ヨーグルトは夏の飲み物で、そのまま飲んだり、砂糖を加えたり、ツァンパを加えたりして食べる。ヨーグルトには、バターを取りだす前のミルク(全乳)で作られたものと、バターを取りだしたあとのミルク(バターミルク)で作られたものの2種類がある。
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搾乳と乳加工
パシューのチベット語でチュランと呼ばれるチーズは、バターが抽出された後に残ったものを沸騰させ、ろ過し、天日乾燥させることによって作られる。チーズは、牧畜民にとって穀物に代わる主要な補助食品であり、乾燥させたものを砕いて米のようにして、ツァンパと混ぜて食べる。チーズは曲げ伸ばしたり?角形に成形する場合もあり、客人をもてなす際に供したり、子供たちのおやつにする。
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搾乳と乳加工
(1)乳製品:夏はミルク生産のピークである。遊牧民は他の季節よりも夏に多くの乳製品を食べます。ほとんどがヤクのミルクで、次にヤギやヒツジのミルクが続く。人々は新鮮なミルク、ヨーグルト、チーズなどを飲食し、時々タラ(バターミルク)を飲む。チーズの大部分はツァンパと混ぜて食べる。
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搾乳と乳加工
シェンザの牧畜民が作るおやつで、お祭りなどでよく食べ、平時はあまり食べないものがある。その主なものは、ララ、トゥ、トマ芋など。ララは、発酵乳を鍋で加熱したときにできる膜のような食品で、通常は長い紐状にカットされる。柔かいが歯ごたえがある。トゥはチーズ、バター、トマ芋の粉、砂糖を混ぜ合わせて作るもので、(中国の春節の際に食べられる)年糕のように柔らかく、甘くて美味しい。
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搾乳と乳加工
(5)バター筒には2種類あり。1つは「song」と呼ばれるバターを抽出するもの。一般に、筒の高さは約1メートル、直径は約0.3メートルほど。これは牧区で一般的なバター生産用の筒である。もう1つは家庭用のバター茶を作る筒で、「ドンモ」と呼ばれ、高さは約1.2メートル、直径は約0.1メートルほど。バター筒は筒と攪拌棒で構成され,筒は木の板で囲まれている。上下の口径は一般的にほぼ同じ。周囲に2〜3個の銅のカシメがされている。攪拌棒の木の板には4つの小さな穴がある。筒内を上下運動させると、穴を通って上下に撹拌される。円板の中央には樽より約0.3メートル長い木製の柄が取り付けられており、柄の持ち手柄部分は銅版で覆われて装飾されている。筒を作るために使用される木材は、一般的にアカマツです。1970年代以降、電動のセパレーターが使用されるようになる。
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搾乳と乳加工
(3)乳製品:主要な乳製品にバター、ヨーグルト、チーズなどがある。バターは牛や羊のミルクからとる。バターの伝統的な製法は、まずミルクを温めてから、ショドンと呼ばれる大きな桶(攪乳器)に投入して上下に攪拌する。数百回も攪拌すると、脂肪分が分離し、薄黄色の脂肪が浮き上がってくる。それをすくい取り、革袋の中に入れて冷ますとバターになる。1970年代にクリームセパレーターの利用が始まった。バターの利用法の主なものはバター茶であり、また、ツァンパに混ぜて食べるなど、様々な食べ方がある。年越しの際にはチベット人はカプセーという揚げ菓子を作るが、その際にはバターで揚げる。ヨーグルトには2種類あり、ひとつはチベット語でタルショと呼ばれ、バターを取りだしたあと残ったミルク(バターミルク)から作られる。もうひとつはチベット語でオショと呼ばれ、バターを取りだしていないミルク(全乳)から作られる。ヨーグルトは牛乳を糖化作用を経た食品で、栄養価が高く、消化しやすく、高齢者や子供にも適する。チーズは、バターを抽出した際の残りを煮て水分を蒸発させたものである。チーズは平たい形や角形に成形してもよい。ミルクを煮沸すると、膜ができることがあるが、チベット語でこれを「ララ」と呼ぶ。ミルクの膜は湯葉のようなもので、美味しくて栄養価も高い。
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搾乳と乳加工
(2)乳製品:シガツェにはヨーグルトとチーズの2種類の乳製品がある。ヨーグルトは2種類あり、1つはバターを取りだしたあとのミルク(バターミルク)から作られるもので、チベット語でタルショと呼ばれる。もう1つは全乳から作られるもので、チベット語でオショと呼ばれる。ヨーグルトは、ミルクに糖化作用をさせて作った食品であり、栄養価が高く、消化しやすい。チーズは、バターを取りだしたあとのバターミルクを用い、煮沸させた後に水が完全に蒸発させた後に残ったものを指す。チーズからは平たい形や角形のものを作る。
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搾乳と乳加工
雌ヤギはチベット暦の2月に産まれ、産まれたその日に乳を搾ることができる。出産後に最初に搾った乳は、濃厚かつ粘り気がある。甘くて口当たりがよく、栄養価も高い。チベット語では「shi」と呼ばれ、高齢者や幼児の高級品となっている。特別な事情がなければ、雌山羊の乳搾りは秋の繁殖期まで続けられる。
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搾乳と乳加工
(2)バター:バターは牛乳と山羊乳から作られる。牧畜民の女性は、加熱した牛乳を特別な木製の桶(攪乳器)に注ぎ、脂肪分と水分が分離するまで何百回も上下にかき混ぜる。すると上層に淡黄色の脂肪の層があらわれるので、それを手ですくい上げて叩いて丸め、水分を絞り出す。冷えて固まると栄養価の高い新鮮なバターになる。牧畜地区のチベット人は、寒さのために野菜や果物を育てることができないため、食肉とバターが1日のカロリーの大部分を占める。
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搾乳と乳加工
四、乳製品(1)ヨーグルト:チベット語でショという。作り方は、新鮮なミルクを沸騰させて容器に注ぐ。熱くない程度に冷えたら、スターターを加えて適切な場所に置く。数時間後、豆花のように凝固したものがヨーグルトである。ヨーグルトには2種類あり、1つはバターを取りだしたあとのバターミルクから作られ、方言でショウンと呼ばれ、もう1つは脂肪分を取り除いていないミルク(全乳)から作られるショチョンと呼ばれるものである。ヨーグルトは鎮静、催眠、食欲などの効果があり、お年寄りやお子様の飲用に適す。ヨーグルトの美味しい飲み方は、熱い溶かしバターをヨーグルトに注ぎ、砂糖を加えてかき混ぜながら飲むショ・マルクである。かつては裕福な人だけが飲むことができる飲み物で、一般の人々は改革開放後に飲めるようになった。一部の場所では、トマ芋の水煮をショウンに入れ、さらに溶かしバターを入れて食べる。この食べ方は、ショトと呼ばれるが、これはヨーグルトとトマ芋という意味である。
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食文化
(2)ヨーグルト酒は、チベット語でショラン(zho rang)という。鍋に適量のバターを入れて溶かし、ヨーグルトとチベット焼酎を少量加えて加熱したら、砂糖や蜂蜜を加え、かき混ぜながら飲む。
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搾乳と乳加工
(3)チーズ:チベット語でチュランという。牛乳からバターを取りだした後、残った知る(バターミルク)を沸騰させ、ろ過し、天日乾燥して作る。チーズは、農村での穀物などに代わる補助食品であり、天日干しして細かくしたもの(細粒チーズ)を、ツァンパに混ぜ合わせて食べる。チーズは、湾曲した形状や塊状があり、一般的に祭日に子供のおやつにされ、売買もされている。
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搾乳と乳加工
(4)ヨーグルト:新鮮なミルクを(容器に入れて)2–5日間密封し、自然に発酵するのを待つ。これがヨーグルトである。この食べ物は非常に栄養価が高く、夏の牧歌的な地域や衣料品地域の休暇中に良い食べ物である。
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