チベット高原万華鏡
生業文化の古今の記録を地図化する
チベット高原万華鏡テキストDB
「チベット高原万華鏡テキストDB」では、フィールド調査の記録や文献資料に記録された牧畜や農耕といった生業にかかわるテキストを引用し、日本語以外の場合は翻訳も添え、「搾乳と乳加工」「糞」「食文化」「服飾文化」などのカテゴリータグをつけて集積しています。地図上にはプロットできない情報を含め、民族誌や旅行記、史資料の中にバラバラに存在していた生業にかかわる情報を検索可能な形で統合して見える形にすることで、新たな研究を生みだすことを目指しています。
なお、本DBは進行中のプロジェクトであり、引用や翻訳に間違いが含まれている可能性があることにご留意ください。ご利用される場合は、必ず原典を確認してご利用いただければ幸いです。問題があれば、 「チベット高原万華鏡」とはに示したお問い合わせ先にご連絡いただければ幸いです。また、論文、著書などで利用される場合は、本DBを利用したことに言及いただければ幸いです。
「チベット高原万華鏡テキストDB」の使い方
- セレクトボックスから選択することで、カテゴリー別に絞り込むことができます。カテゴリーは地図版よりも多く、31種用意しています。チベット牧畜文化辞典 のカテゴリーに「農業」、「ことわざ」、「その他」を加えたものです。
- フリーワード検索にも対応しています。引用テキスト(原文・翻訳とも)も検索可能です。複数のキーワードを入れると、1件の中にそれらの全てを含むデータを検索します。
- 右端の「詳細」ボタンを押すと、出典や原文などの詳細情報が現れます。
- 引用した原著テキストが日本語以外の場合、日本語訳と原文を両方提示しています。
1621
虎の柄は皮の外にある 人間の柄は身体の内にある
1622
[苦労を重ねた] 老農夫の口元(ことば)には金が光る
1623
歯を失えば食から遠ざかる 財を失えば親族は遠ざかる
1624
上向きな心を持ち続けよう 糸紡ぎの駒が回転しながら上昇する様に
1626
靴が腐って中からあやしい臭い 悪人の口から出るあやしい話し
1627
雪山の獅子の立派なたてがみと 汚らしい黒犬の尻尾を比べるなんて
1628
獅子は雪山にいてこそ獅子である 獅子が平地に降りてきたらただの老犬だ
1629
獅子の威風を犬が真似てみたが 犬の耳には雪が溜まってしまったとさ
1630
薄汚い黒犬の為に 純白馬の眼を取り出すなど
1631
黒犬の為に 白馬のひづめを取り去る
1632
傷に効くのなら犬の脂身でも構わない
1633
困った時に役に立たない連れ合いは犬より劣る 餓えている時に腹の足しにならない食べ物など意味がない
1634
鈍な犬を屋上に繋いだら お空の星に吠え続けた
1635
恩返しをしないなら、ものを考えない犬同然だ
1636
人がもし羞恥心をなくしたら、犬と一緒 犬がもし尻尾をなくしたら、猿と一緒
1637
犬は寝床に尻尾を忘れてくることなどない
1638
犬に近付くということは傷に近付くという事だ
1639
財産を欲しいと思わない人間はいないし 血を好まない犬はいない
1640
犬が群れをなして戦えばドン(野生のヤク)も殺せる